令和3年度のメインテーマを「脱コロナ・元気の出る話題パート3」とし、第76回研究会を下記の講演で企画しました。
日本のため池は全国で約16万カ所あると言われています。最も多い県が兵庫県で、なんと24,400カ所あり、農業分野も含めいろいろな役割を担っています。その7割が江戸時代以前に築造されており、老朽化が問題になっています。土木分野ではため池の情報が取り上げられることが少なく、興味をお持ちになりながら十分な情報が得られない状況でした。ため池が地震時や豪雨時に被害が発生する事例もあり、その維持管理について課題になっていました。この分野の研究において権威の岡山大学大学院教授の西村伸一先生よりため池の現状から技術的な課題、維持管理の現状と展望まで講演いただきます。
次の講演は、2020年度の土木学会関西支部の技術賞を受賞した地すべり復旧工事の話題です。平成29年の台風21号と平成30年の豪雨により国道173号の2カ所で大規模な法面崩壊が発生しました。その復旧工事で取り組まれた技術が技術賞の受賞につながりました。現場で中心的に取り組まれた大阪府池田土木事務所の木村 亘様より、災害の状況から復旧に取り組まれた技術の内容やご苦労された内容も含め講演いただきます。
近畿の道路整備では地域によって遅れている面があり、5月の特別講演会では近畿地方整備局の溝口局長から、その概要を講演いただきました。今回の最後の講演は、道路分野の責任者である近畿地方整備局道路部長の植田雅俊様から、近畿の防災面も含め国土強靱化を図る道路整備のあり方、計画から現在取り組まれている工事や施工技術の紹介まで、今後の展望も含め講演いただきます。
今回の3つの講演は土木施工を担当する技術者にとって極めて有益な内容の講演です。広めの会場を準備し、京都府の指導に従ったコロナ対策を取りながら、できるだけ多くの方に参加いただけるようにしています。
ただし、新型コロナ感染拡大等の情勢の変化で開催様式の変更が生じることがあることはご承知下さい。
本講演会は、京都府土木施工管理技士会および公益社団法人土木学会 岩盤力学委員会の後援をいただいています。また、講演は土木学会CPDプログラム及び土木施工管理技士会CPDSプログラムとして登録申請中です。
なお、例年行っていました年度最初の研究会での交流会は、コロナ感染防止の観点から中止となります。
また、今回は、ZOOMによるオンライン講演は行いませんので、ご了解ください。
記
主 催: 一般財団法人 地球システム総合研究所
後 援: 京都府土木施工管理技士会
土木学会 岩盤力学委員会
日 時: 令和3年7月2日(金) 午後1時30分~5時10分
会 場: キャンパスプラザ京都 4F 第2講義室(京都市下京区西洞院通塩小路下る TEL 075-353-9111)
定 員: 140名
参加費: 資料代2,000円(法人・一般会員は年会費に含まれています)
【内容・講師】
13:30~13:35 開会挨拶 京都地盤研究会 会長 大 西 有 三(京都大学名誉教授)
13:35~14:45 「ため池リスク管理の取り組み」
岡山大学大学院 教授 西 村 伸 一
14:55~15:55 「国道173号地すべり調査と本復旧について」
大阪府池田土木事務所 維持保全課 副主査 木 村 亘
16:05~17:05 「近畿の道路整備の現状と課題と計画」
国土交通省近畿地方整備局 道路部長 小 林 賢太郎
17:05~ 閉会挨拶 京都地盤研究会 副会長 岸 田 潔(京都大学大学院工学研究科 教授)
申込み方法:令和3年6月25日(金)までに別紙FAX用紙に、申込み代表者名、参加者氏名、勤務先所属等を記入の上、事務局までお申し込み下さい。
申 込 先:(一財)地球システム総合研究所内 京都地盤研究会 宛(TEL: 075-354-5020 FAX: 075-354-5030)
※お願い:事務局にはスタッフが常駐していません。ご用の場合は、080-5632-2278(事務局担当代表幹事 安川)まで連絡下さい
:参加者は必ずマスク着用で参加下さい。また、参加者は厚生労働省等の「接触確認アプリ」をダウンロードいただいた上で参加いただくことを推奨します。
:土木施工管理技士会連合会によるCPDSの認定証明が必要な方は、申込用紙にその要否をご記入下さい。
当日は、ご本人を証明するCPDS技術者証または運転免許証をご持参下さい。