京都地盤研究会は、令和7年度のメインテーマを「地盤と災害」とし、メインテーマに関わる話題を中心に、今年度の第 2 回目の研究会となる第 89 回研究会を以下の内容で開催します。
最初の講演は「局地的大雨に対応した事前通行規制基準の『時間的』『空間的』高度化」に関する講演です。
このテーマは国土交通省の「道路政策の質の向上に資する技術研究開発」プロジェクトとして進められてきたものです。ここでの講演は,まずプロジェクトの概要、道路用土砂災害警戒基準線と本プロジェクトで進めた潜在的危険斜面の抽出に関する概要をプロジェクトリーダの当研究会副会長の岸田潔先生から説明いただいた後、 干渉 SAR*1(PALSAR-2)を用いた潜在的危険斜面の抽出を京都大学大学院工学研究科教授の須﨑純一先生から、干渉SAR(Sentinel-1)を用いた潜在的危険斜面の抽出を応用地質(株)の小松慎二様から紹介いただきます。
二つ目は、現在、新二名神高速道路の建設が進められていて、そこで施工されている大口径シールド工事の講演です。施工困難な場所とされる民地の直下で大断面のトンネルの建設が必要となり、そのトンネルを大口径のシールド工事で施工する方法が採用されました。都市部での住宅近接場所での大口径のシールド工事は、今まで経験したことのないさまざまな課題が存在し、その困難を解決しながら工事を進められていて、現場の管理技術者の清水建設の安井克豊様から、めったに聞けない技術の神髄を直接講演いただきます。
インフラに関連する業務、組織、プロセス、文化・風土や働き方等を変革することを目的として、国土交通省では 2016 年度より建設現場に ICT を導入して施工する「ICT 施工」をはじめとする i-Construction やインフラDXが進められています。三つ目の講演は、近年、i-Construction やインフラDXの普及をねらい建設現場での ICT 活用、ドローンによる測量や BIM/CIM の活用にめざましいものがあり、近畿技術事務所長の矢野公久様から、近畿地域におけるこれらの現状と今後について講演をいただきます。
今回の 3 つの講演は、いずれも土木のさまざまな分野を担当する技術者にとって、極めて有益な講演です。多くの方々の参加をお待ちしております。
講演会は、土木学会 CPD プログラム及び土木施工管理技士会 CPDS プログラムとして登録申請中です。
*1 干渉 SAR:衛星に搭載されている合成開口レーダ(SAR)と呼ばれるセンサを用い、電波を地表面に照射し、地表面から反射される電波を受信して地表面の変位を解析する技術。PALSAR-2 は日本の人工衛星 ALOS-2(だいち 2 号)に搭載されたセンサ、SENTINEL-1 はEU とヨーロッパ宇宙機関(ESA)の運用する地球観測衛星に搭載されたセンサ。
※申込み方法:研究会の参加申込は令和 7 年 10 月 16日(木)までに、Web 申込手続きをお願いします。
法人会員の方は登録代表者のアドレスを確認して参加申込下さい。
会員外の方で参加希望の方は、HP から Web 申込手続きをしてください。
やむを得ず欠席される場合は、1 週間前(10/16)までに WEB の参加申し込み画面よりキャンセルの手続をお願いします。 電話やメールでは対応しておりませんので必ずご自身でお手続きをお願いします。キャンセル可能期日を過ぎますと受付できませんのでご注意下さい。
※注意事項:講演資料の配付はありません。
すでに前回研究会より実施させていただいております。講演資料を前日までに PDF で配信いたします。(講演者の都合により配信できない場合もございます)、資料が準備出来次第参加申し込みされた方へお知らせをいたします。当日の印刷物のお渡しはありませんので各自で印刷しご持参いただくかノート PC、タブレット・スマホにダウンロードしてご準備ください。
※土木施工管理技士会連合会による CPDS の認定証明が必要な方へ
参加申込画面にて申請(チェック)が必要です。後日の発行はいたしません。
当日は、ご本人を証明する顔写真付きの CPDS 技術者証または運転免許証をご持参下さい。
法人会員 | 年会費を支払い済みの登録法人で、人数にかかわらず参加料は無料 |
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個人会員 | 年会費を支払い済みの登録個人で、登録者自身の参加料は無料(代理出席可) その他の参加者は一人あたり資料代として参加料¥3000が必要 |
特別会員 | 大学及び官公庁関係の技術者及び過去に研究会で講演を行った方が対象で、参加料は無料 (代理出席可・役所ごとにまとめての参加申込はFAXでの対応可能。連絡は担当者宛にいたします) |
ゲスト | 会員として登録していない参加希望者で、複数人の申し込みが可能。研究会当日、一人あたり資料代として参加料¥3000が必要 |