京都地盤研究会 第73回研究会

京都地盤研究会は、令和2年度のメインテーマを「地盤とリスク」とし、例年より遅く6月に総会・特別講演会を開催しました。年度最初の研究会となる第73回研究会を下記の講演で企画しました。

年度の最初の研究会では会員相互の交流会を実施していましたが、新型コロナの感染の終息が見通せない状況から、今回は講演会のみとさせていただき、交流会は実施しないこととしました。

南海トラフの巨大地震の発生が心配されています。地震による液状化の発生が埋立地や沖積低地で心配されています。液状化は地下水位以下で発生することから、地下水位を下げることで液状化の発生が防げないかと、この課題で長年研究に取り組まれている大阪市立大学大学院教授の大島昭彦先生より、その取り組みの成果を直接講演いただきます。先生は大阪地域や浦安市や琵琶湖岸、諏訪湖湖岸などの軟弱地盤においていろいろな地盤調査方法の比較試験にも取り組まれています。それらから明らかになった新しい知見も紹介いただきます。

次の講演の講師の大西 功様は京都市の建設局の在任中(最後は建設局土木技術・防災減災担当局長)に京都市の災害対策に取り組まれてきました。京都には歴史的建造物も多く、防災や、減災の取り組みに他都市にない苦労も多いようです。京都市で発生した災害事例から在任中に取り組まれた防災や減災対策を含むいろいろな事例を紹介いただき、その苦労や解決されてきた技術的な内容も含め講演いただきます。

現在、大阪市では都市内高速道路の充実整備を目指し淀川左岸線(2期)の工事が進められています。工事着手に至るまでには、淀川左岸線(2期)は道路構造物と堤防を一体とするわが国で前例のない構造であるため有識者による技術検討委員会を設置し、安全性、施工方法及び維持管理手法等について技術的な検討を行ってきた経過があります。これら技術的な課題の内容や工事の進捗などについて大阪市建設局の淀川左岸線2期建設事務所長の上塚哲彦様より、その苦労話も含め直接講演いただきます。

今回の3つの講演は土木施工を担当する技術者にとって極めて有益な内容の講演です。いずれも興味ある話題の講演会であり、広めの会場を準備し、コロナ対策を取りながら京都府の指導に従って参加人数を限定させていただいています。新型コロナ感染拡大等の情勢の変化で開催様式の変更が生じることがあります。ご承知下さい。

本講演会は、京都府土木施工管理技士会および公益社団法人土木学会 岩盤力学委員会の後援をいただいています。また、講演は土木学会CPDプログラム及び土木施工管理技士会CPDSプログラムとして登録申請中です。

 

主 催:一般財団法人 地球システム総合研究所

後 援:京都府土木施工管理技士会

土木学会 岩盤力学委員会

日 時:令和2年9月15日(火)     午後1時30分~5時10分

会 場:キャンパスプラザ京都 4F 第2講義室(京都市下京区西洞院通塩小路下る TEL 075-353-9111)

定 員:120名

参加費:資料代2,000円(法人・一般会員は年会費に含まれています)

【内容・講師】

13:30~13:35    開会挨拶                                                  京都地盤研究会 会長  大  西  有  三

(京都大学名誉教授)

13:35~14:45    「地盤のリスクを考える-液状化をどう防ぐか」

大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻 教授 大 島 昭 彦

14:55~15:55   「レジリエントシティとしての防災減災対策」

 一般財団法人道路管理センター京都支部 支部長 大 西  功

 16:05~17:05  「淀川左岸線(2期)事業に関する技術的な検討について」

大阪市建設局臨海地域事業推進本部 淀川左岸線2期建設事務所長 上 塚 哲 彦

17:05~              閉会挨拶                                                京都地盤研究会 副会長  岸 田  潔

 (京都大学大学院工学研究科 教授)

 

申込み方法:令和2年9月7日(月)までに別紙FAX用紙に、申込み代表者名、参加者氏名、勤務先所属等を記入の上、事務局までお申し込み下さい。

申 込 先:(一財)地球システム総合研究所内 京都地盤研究会 宛(TEL: 075-354-5020  FAX: 075-354-5030

※お願い:事務局にはスタッフが常駐していません。ご用の場合は、080-5632-2278(事務局担当代表幹事 安川)まで連絡下さい

参加者は必ずマスク着用で参加下さい。また、参加者は厚生労働省等の「接触確認アプリ」をダウンロードいただいた上で参加いただくことを推奨します 

:土木施工管理技士会連合会によるCPDSの認定証明が必要な方は、申込用紙にその要否をご記入下さい。当日は、ご本人を証明するCPDS技術者証または運転免許証をご持参下さい。