京都地盤研究会の今年度第3回目の第72回研究会を、以下の3つの話題の講演で企画しました。
土木の施工現場では国交省が推奨するi-Construction の取り組みが話題になっています。その施工管理では、位置情報の正確な取得と3次元計測が必要です。位置情報の取得ではリアルタイムに位置の取得が重要ですが、人工衛星のデータから位置決めをするGNSS(Global Navigation Satellite System)による測位とRTK(リアルタイムキネマティック Real Time Kinematic)なる高精度の測位技術が課題となっています。三菱電機時代からGPSデータの計測システムに加え、レーザ計測システムの開発をされてきたiシステムリサーチ株式会社代表取締役で工学博士の西川啓一様から、精密測位システムRTK-GNSSの仕組みと同技術を用いた3Dモデル構築技術、インフラ維持管理への利用の際の問題など、最近の計測技術の内容やその問題についてわかりやすく解説いただきます。
水力発電工事はあらゆる土木技術を活用する綜合技術活用工事です。このような工事を海外で行う場合には現地の様々な困難な条件に立ち向かわなければなりません。特に海外では日本では経験したことのない技術の適用の問題に加え、住民との問題の解決が求められます。ラオスで水力発電の工事に取り組まれてきた関西電力の水力事業本部長の筒井克治様より海外の発電所建設工事において技術的な困難を乗り越えられた話題に加え、現地住民との対応で苦労された内容など興味ある講演をいただきます。
インフラ整備が遅れている関西において、関西の経済発展には高速道路の整備が鍵となり、南海トラフ巨大地震の発生が心配されるなかで、高速道路網のさらなる整備が必要と言われています。広域の経済発展には、その中心部はもちろん関西の北部や南部も含めて広域の整備も必要です。関西の現在の高速道路の現状と整備の計画や今後の課題について、技術的な面も含め西日本高速道路株式会社関西支社長 永田順宏様より最近のホットな話題も含め講演いただきます。
今回の3つの講演は土木施工担当の技術者にとって極めて有益な内容の講演です。いずれも日頃聞けない話題を含む講演会であり、多くの方々の参加をお待ちしております。
本講演会は、京都府土木施工管理技士会および公益社団法人土木学会 岩盤力学委員会の後援をいただいています。また、講演は土木学会CPDプログラム及び土木施工管理技士会CPDSプログラムとして登録申請中です。
記
主 催:一般財団法人 地球システム総合研究所
後 援:京都府土木施工管理技士会
土木学会 岩盤力学委員会
日 時:令和2年1月28日(火) 午後1時30分~5時
会 場:京都大学楽友会館 2F 講堂(京都市左京区吉田二本松町 TEL 075-753-7603)
定 員:120名
参加費:資料代2,000円(法人・一般会員は年会費に含まれています)
【内容・講師】
13:30~13:35 開会挨拶 京都地盤研究会 会長 大 西 有 三
(京都大学名誉教授)
13:35~14:45 「RTK-GNSSを用いてのi-Constructionへの取り組み」(仮題)
iシステムリサーチ(株)代表取締役 西川啓一
14:55~16:05 「ラオス国における水力発電所プロジェクト~167mのRCCダムの建設と少数民族モン族の
移転10年に及ぶ格闘~」(仮題)
関西電力(株)水力事業本部 部長 筒井勝治
16:15~17:25 「関西の高速道路網の整備と課題」(仮題)
西日本高速道路(株)執行役員関西支社長 永田順宏
17:25~ 閉会挨拶 京都地盤研究会 副会長 岸 田 潔
(京都大学大学院工学研究科 教授)
申込み方法:令和2年1月22日(水)までに別紙FAX用紙に、申込み代表者名、参加者氏名、勤務先所属等を記入の上、事務局までお申し込み下さい。
申 込 先:(一財)地球システム総合研究所内 京都地盤研究会 宛(TEL: 075-354-5020 FAX: 075-354-5030)
※お願い:事務局にはスタッフが常駐していません。ご用の場合は、080-5632-2278(事務局担当代表幹事 安川)まで連絡下さい。土木施工管理技士会連合会によるCPDSの認定証明が必要な方は、申込用紙にその要否をご記入下さい。当日は、ご本人を証明するCPDS技術者証または運転免許証をご持参下さい。